本日のメンテ。
33ERのつま先傷隠しを主目的としたメンテ。
クリーム積もっていた事件以降、急激にクリームを入れない方向に振れておりこの靴も最後のメンテから3ヶ月程経過。
ブラッシングと乾き拭きだけで甲革の状態がどのように変化するのか経過を観察していたが、先日つま先を道路端の段差に引っ掛けて傷つけてしまった為、傷を目立たなくさせようとクリームを使う為、靴全体もついでにメンテを実施した。
実は31ER①も全く同じ場所で、同じような傷をつけてしまったことがあり、今回の試みは2度目になる。31ERの時は傷付いた箇所に、少し多目にクリームをいれただけにしたのだが、今回も同じ作業を行うことにした。
補修という程本格的な傷隠しは自信が無いので、クリームで多少なりとも目立たなくなれば良いし、傷付いた部分の傷みが進むことを避けられれば御の字かな。
手入れの内容
・濡れた雑巾で全体をしっかり拭く
・リーガルシュークリーム黒を極少量ペネトレイトブラシで薄く塗り伸ばす
・5分程置いたら化繊ブラシでクリームを延ばし、飛ばす
・布キレで全体を擦り、余分なクリームを拭き取る。
・アッパーをグローブで磨く
傷はこんな感じ。ガリッと引っ掛けて表面が筋状に削れてしまっている。ガラス革も表面が削れると内部は白いようだ。3029SFで切り傷がついた時や大きく傷つけた時も中は白かった。カーフでもステアでも牛革だから素材の色は同じで当然か。
ここにいつも塗っているリーガルシュークリームの黒をペネトレイトブラシで少し多目に局部的に入れる。傷の深い部分にもクリームが行きわたるようにブラシで突く感じで入れる。
本当は傷部分にクリームをパテがわりに入れて表面を均したいとも思ったのだが、結局ブラッシングで埋めた分のクリームが飛ばされてしまって意味がなかった。
で、作業後は
多少色味が暗くなって見えづらくなったように思うのと、細かい浅い傷はクリームで誤魔化されたようだ。
つま先にクリーム入れるので、ついでに全体にも極薄くクリームを入れ、これから雨が多い時期なので、ウエルトにはガッツリクリームを入れた。
3月中旬にレダーオイルでクリーム落としを実施して以降、ブラッシングと乾き拭きだけで凌いできたが、私の眼ではそれ程ひどい状態には見えない。
メンテ前の画像
雨の日メインの登板で結構な雨に降られたりもしたけど、靴下が濡れる程の浸水もなく、見た目的にはピカピカではないけど、手入れしていないようなひどい状態にも見えない。乾き拭きとブラッシングだけでもひょっとしたらダメージにはつながっていないのかもしれない。
革の状態を見分ける眼をまだ養えていないが、クリーム入れる頻度は低くても良いのかも知れないとも思う。ただ、応えはきっと長期スパンでしかわからないようにも思うから、丁度良い塩梅を覚えるまで、まだ何度かトライアンドエラーを繰り返さないといけないのかもしれない。
久々にメンテして、クリームを入れたけれども、仕上がりは少し光過ぎのように感じる。
次回のメンテは前回同様に、レダーオイルのみのメンテにしてみようと思う。
こんにちは。
返信削除ご存知かも知れませんが、今日は、傷の補修について少し書いてみます。
乳化性クリーム等で修理しても補色効果が弱いため、いつの間にか下の色が出てきてしまいます。
また、厚く塗ってしまうと、服などへの色移りも心配です。
そこで、補修専用クリームの出番です。
私が持っているのは、二種類あります。
「サフィール レノベイティングカラー補修クリーム」と「M.モゥブレイ レザーコンシーラ」です。
調べてみると成分は、前者が「ろう、油脂、有機溶剤」、後者が「樹脂、顔料、水」となっています。
ベルトや財布、革小物の補色や補修には主に前者を、靴の補修には後者を使っています。
共に、複数の色を混ぜて狙った色を出せること、塗って直ぐならばクリナー(リムーバー)等で拭き取れ簡単にやり直せる特徴があります。
レノベイティングカラー補修クリームの方が乾きが早いように思います。
レザーコンシーラは1日以上乾かすと、殆ど色落ちしません。
「M.モゥブレィ レザーコンシーラー~色の定着度を探る~」
https://ameblo.jp/shoecare-footcare/entry-12177778950.html
使い始めたのは、以下のブログを見てからです。
「驚きの実力!! 新発売 M.モゥブレイ レザーコンシーラ」
https://randdfuku.exblog.jp/25039944/
私はそそっかしく良く傷を作る(笑)ので、とても重宝しています。
深い傷でも直せます。
チルットさん
削除コメントありがとうございます。
傷の補修の情報ありがとうございます。サフィールのものは目にしたことがありますが、モゥブレイでもあったとは知りませんでした。それぞれ成分が違い、色の定着と乾燥時間などに違いあるのですね。
傷の色味と凹凸を自分で補修できると、傷つけた時の心の凹み具合が随分違いそうですね。
このエントリーでも書いている通り、私は不器用でありながら細かい点が気になる質で、補修材を使用すると革の表面に補修による凹凸を作ってしまうような気がしてしり込みしています。やすったりする必要もありそうな気がしますが、仕上げはどのようにされていますか?
茶系などで色味を作り出す作業は乾燥後の色味まで吟味する必要もありそうで、結構な時間と慎重な調合、配分が必要なように思えてうまくできそうな気がしませんw。
案ずるより産むが易しで、実際やってみたらそれなりにできてしまったりするのかもしれませんので、今度ガッツリ傷が入るような事態が不幸にも発生してしまった場合には試してみようかと思います。
こんにちは。
削除傷が深い時は何度か重ね塗りをします。
10分もすれば固まりますので、固まったら重ね塗りします。
アビィレザースティックがなければ、ボールペンのプラスチックのキャップや爪楊枝等も使って傷の凹の所にクリームを入れます。
傷の部分を塗り重ねて凸にして、後でサンドペーパーで平にするやり方もありますが、塗って直ぐならはみ出た部分は布で拭けば綺麗に取れます。
キャブか爪楊枝で整えます。
1日置いたら、後は普段のお手入れと同じです。
乳化性クリームを入れてブラッシングすれば綺麗になります。
茶色は靴と色を合わせるのが難しいですが、乾燥後との色の違いは殆どないと思います。
M.モゥブレイのレザーコンシーラーだと36色展開されていますので、ある程度似た色があると思います。
「レザーコンシーラー」
http://www.shoefootcare.net/e1194.html
茶色の場合、濃くしたい場合は薄い色の茶に濃い色の茶を足して調整します。
(オレンジ系はイエローを足します)
私の場合、古いCD-ROMの上で調合し、靴の目立たない場所に塗って確かめます。(補修クリームは直ぐに拭けば綺麗に取れます)
靴の色より濃い色で補修すると後々目立ちますが、少し薄い(明るい)色でしたらお手入れの際に乳化性クリームを塗れば殆どわからなくなります。
チルットさん
削除詳しく解説していただきありがとうございます。
なるほど、固まる前には拭き取ることができるのですね。それで得心が行きました。傷を埋めるというと自動車の傷修理のイメージばかりがあってパテを盛ってあとから削る想像ばかりしていました。
色も少し明るい色で補修しておけばクリーム塗ったら目立たなくなりそうですね。傷の白さすらクリームで誤魔化しているのですから、多少の色の明るさの違いなら判らなくなりますよね。
次回チャンスが巡ってきたら挑戦してみます。