2016年11月28日月曜日

靴のお手入れ 2016/11/27


本日のメンテは、01/02/03DRの3足。
主目的は、甲革への補油。
この3足は最後のメンテから約4ヶ月経過。登板頻度は平均して10日に一回程度かと。いずれの靴も何度か雨に遭遇した。
雨に濡れたものの、アッパーはまだ綺麗に見えるが、爪先がみすぼらしくなってきたのでメンテを実施する。



メンテ内容
・レダーオイルで汚れ落とし(01/03DR)
・ステインリムーバーで汚れ落とし(02DR)
・デリケートクリームを指で塗り込む
・濡れ雑巾で拭う
・クレム1925ブラックをペネトレイトブラシで伸ばす
・化繊ブラシでクリーム飛ばしと艶出し
・Tシャツで余分なクリームを除去
・グローブで仕上げ

■01DR


冒頭の画像もメンテ前のもの。
購入後一年半を経過した。晴れの日はこのシリーズの靴の登板頻度が高い。足染みもより進み、足裏に感じるフッドベッドが心地よく、それでいて緩くもない。長時間の装着や歩行にはこの靴が一番ストレスが少ないように思う。

爪先のゴム当て補修をしてから1年ほど経過。ご覧の通りアテたゴムがすり減り革部分が再び削れ始めている。
まだウエルトには届いていないようだからもう少し様子を見るつもり。
2回目の爪先修理って可能なのだろうか。

 メンテ後の画像



爪先にもクリーム入れて多少マシになったかな。

履き下ろしの時から深い皺が入って気になっている部分がある。


 この靴が駄目になる時はここが原因になるんじゃなかろうかと思う。深い皺はクラックになりそうで気分的にも良くないし、見た目的にも美しくない。

右足はここまで深い皺は入っていないものの、右足に比べて小さい左足は皺が多く入る傾向があるようだ。

因みに02/03DRの同じ部分の画像も。



01DRのこの部分の深い皺を見て、深い皺を回避できないかと、履き下ろし前にオイル入れたり、折り曲げて癖付けしたりして02/03DRは履き下ろした。

03DR(画像下)は01DR程深くないものの似たような場所に皺が入っているのに比べ、02DRは随分違う傾向の皺の入り方をしている。02DRに関しては深い皺を回避するという意味では成功したが、足に合っていない皺の入り方だったのか履き馴染みに一番時間が掛かった。
デザインの違いはあるものの、同じ木型でも皺の入り方が異なるということはあるのかもしれない。

■02DR
メンテ前画像




メンテ後画像




この02DRだけはレダーオイルの代わりにステインリムーバーを用いた。
レダーオイルはガラス革では気兼ねなく使っているが、インバネスで苦労したせいで銀付き革に使うのは多少の不安がある為と、仕上がりにどんな違いがでるか比較してみたいと思った為。

汚れ落とし時の布の汚れ方から推測するに、表面の古いクリームを落とすという点に関してはレダーオイルの方がよく落としているようだった。クリームは革に浸透しているだろうから、どこまでクリームを除去するのが良いのだろうか。
よく落とせるレダーオイルが理想なのか、ステインリムーバーでも充分なのか…。

レダーオイルを使った01/03DRに比べて、仕上がりの艶感に大きな差は感じない。触った感じはレダーオイルを使った方がしっとりしているような気がする。

一方、01/03DRはバンプ部分内側の皺がレダーオイルを吸いすぎたようで一部光っていない状態になってしまった。
 やはり私にとってレダーオイルは扱いが難しいようなので、レダーオイルはガラス革だけに使うことにして、銀付き革にはステインリムーバーを使うことにしようと思う。

■03DR
メンテ前画像




メンテ後画像




当然のことなのだけど、メンテするとメンテ前より綺麗に見えるし、革の状態も良くなっているように思える。私の拙い撮影技術ではとてもその違いを画像で伝えることはできそうにないのが残念。
メンテナンス時は靴をよく観察するし、クリームを指で塗り込めば触診にもなるから、メンテすることには靴を綺麗すること以上の様々な良い点があると思う。デメリットとなりそうなオイルやクリームの入れすぎと、時間の捻出さえクリアできるならば、我慢しないでメンテするのが靴にも精神的にも良いように思う。

いつもあまり光らせ過ぎないようにとメンテしているが、最近、光っている靴も悪くないと思うようになってきた。

先日、爪先は鏡面仕上げされ、全体的に非の打ち所がないように磨かれた靴を、ごく普通のサラリーマンと思しき方が履いておられるのを見かけ、清々しい気分になったことが大きく影響しているように思う。

光っていると靴が主張する(目立つ)ように思えてそのような状態は避けたいと思っていたのだが、光っていても厭味を感じるどころか良い印象を受け、特に靴が主張しているとも感じなかったのは何故なのだろうか。

履く人の醸し出す雰囲気のような気もするし、スーツとのバランスなのか、偶々私がその時だけそう感じたのか。
私も手入れされた光った靴を履いても、厭味を感じさせないような人になりたいものだ。

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