2017年7月24日月曜日

靴丸洗い ~02DRCD~

数週間前の出張で、ずぶ濡れになり塩が浮き出てしまった02DR。雑巾で濡らしてもすっきりせず、キャップ部分に薄ら残っている跡を消す為の丸洗い。
梅雨明け宣言直前の週末に始め、梅雨明け宣言後の最初の週末に完了した。



水洗いの手順は以前と似たようなもの。
特に目新しい試みはしていない。

洗う前の状態



主に両足つま先の塩の跡が消せないものかと今回の試み。
水に浸けて一度革をふやかし、乾燥させたら元の状態に近くなるかも知れないと期待。懸念材料は、塩が浮き出た部分よりつま先側全体の革の質感が他の部分と異なるように見えること。
さて、どうなるか。

メンテした後なので軽くカラ拭きをしてからシャワーで濡らしていく。シャワー温度は40°に設定。

タンやつま先内側につまっている埃などをよく流し、まずはお湯に浸ける。



浸けても浮いてくるので洗面器で蓋。
30分程浸した。



いつものように靴から何かの色素が溶け出してきた。
この後、風呂場にあったボディーシャンプーを雑巾ににつけてソフトにゴシゴシと洗う。



外側もクリームの残留がないように柔らかめに何度か洗う。内側も届く範囲で軽く洗う。
気になるつま先は水の弾き方が左右で異なり、革表面に何か変化があるのかもと疑わせる感じ。画像にはうまく写らなかったので省略。

洗剤をシャワーでしっかりと濯いだ後、今度はキーパーを入れて10分ほど浸け置き。

そして乾燥。

水をある程度切り、キッチンペーパーで革表面の水分を吸い取り、キーパーなしで乾燥させる。


半日程度乾燥させ、まだまだ靴全体に湿り気の残る状態で馬油ハンドクリームを適当に塗り込み、乾燥を続ける。


さらに半日程度経つとアッパーはかなり乾き、内部は依然湿っている状態に。この状態で除湿材を入れてさらに乾燥を続ける。

靴内部も概ね乾燥してきた所で、キーパーをセットしてレノベータークリームを薄く塗布。


塗布後軽くブラッシング。





キャップ以外の部分は充分な程の光沢を取り戻している。この後のクリームは必要ないのではと思うほど。
だが、キャップ部分は懸念の通り光りにくい。
特に右足のキャップ部分は革表面の肌理が荒れているように見える。塩の浮き出た跡を中心に肌理の荒れが激しいようにも見える。水に浸けて戻してみても復活は難しいか。

次はソールにソールコンディショナーを塗り込む。


01DRシリーズ3足の中では一番登板回数が少ないと思われるこの靴。ソールの消耗具合を他の2足と比べるとまだまだしっかり硬い感じ。履き下ろし後の経過時間はほぼ同じでも着用回数に寄って消耗や劣化、馴染み具合には差が出ることの一種の証明とも言えるかな。

ジンクスとかはあまり気にしないようにしているが、一度この靴を履いている時にしんどい事件に遭遇して以来、ここ一番の時にこの靴を選ぶことが無くなってしまった。そんなことで登板回数と靴底の消耗度の差に現れているのかも知れない。

靴底メンテを終えたら、アッパーを丹念にブラッシング。もうアッパーはほぼ乾いているので気兼ねなくゴシゴシと。その後軽くクレム1925を入れる。白くなったウエルトやコバにはしっかりと。



画像ではつま先もそれなりに光っているように見えるから傍目には大丈夫かな。

ここまでの工程で洗い始めから約1.5日。

このあとは1週間程乾燥の課程。恐らく靴内部のコルクなどはまだ湿っているだろうから。

1週間後、紐を通してコバにインクを塗って完了。
もう一度クレム1925を塗布しようかと考えたが、つま先が光り難いのに上塗りしても状況は改善されないだろうとの推測と、他の部分は既に充分過ぎる程光っているので見送った。



つま先の光り方と革の質感にはまだ課題が残るものの、何とか違和感の無い程度までには回復できたかな。キャップに部分的に薄ら残っていた塩の跡をなくすという目的は一応達成できたということにしておこう。

履き下ろしから約2年を経過した。履く頻度が低いとは言え小さな傷なども徐々に増えてきてある程度履き込んでいる様子がでてきているかな。
私のローテーションでは主力だけれども今回のようにずぶ濡れになった後には本格的なメンテが必要になる場合がある表革の靴は雨の日に履くのに少し尻込みする。
そのデメリットを補って余りある満足感がこの靴にあるのは間違いないが、雨を気にせずに履ける靴に、今の私はある程度の魅力と必要性を感じてしまう。
良い悪いの問題では無いけれど、靴についての知識と経験がまだ足りないことが一因だろうと思っている。
雨の日にこそ良い靴を履けという意見も目にしたことがあるが、雨水が靴内に侵入してきたり、帰宅後とその後数日中のメンテをサボるとダメージに繋がるかもという脅迫感(今回のキャップもそのせいかも?)、濡れること自体による靴へのダメージの可能性などを思い浮かべると積極的には、今の所、なれない。
意図せぬずぶ濡れに何度も遭遇して、ずぶ濡れになってもこうしたら大丈夫だった、という経験をもっと積んだら雨用の靴に魅力や必要性を感じなくなるのかもしれない。

オンで雨天対応としている靴はいくつかあるからオフ用の雨対応靴を考えているこの頃。
なかなかこれという靴が見つからないうちに梅雨があけてしまった。
だが、統計上は三日に一度は雨が降る計算になるこの国だから、必要になる時はいくらでもあるはず。
焦らずにじっくり探して、見つけたらこのブログで報告したいと思う。

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