2017年8月13日日曜日

靴のお手入れ 2017/08/10


今夜のメンテは3046SF。中古で購入したこの靴の履き下ろし前のメンテ。ぱっと見はそれ程でもないがよく見ると汚れているし8年近く眠っていたようなのでしっかりメンテするつもり。



まずは購入時の状態から。
シボの溝が所々黒くなっている。


型押し革は初めてなので汚れなのかそういう物なのか判断がつかない。


ストームウエルトにも白い付着物があり、クォーター部分の溝も黒ずんでいる。

ヒールの市革も黒ずんでいる。


白い粉状の物が付着。


こちらのウエルトも白い付着物。


こちらも。


白い粉状の物が部分的に付着。


インソールは白、ロゴも白でエンボス仕様。内側は綺麗に見える。


少し離れるとロゴは見えづらい。


ピンキングにも汚れ。


ライニングは奥まで全て白い。
全て馬革なのかな。



ヒール、爪先ともに消耗の跡は見えない。履き下ろしていないのかも。


さて、まずは水拭きから。
どれだけの期間放って置かれたのかわからないので、水分補給がてら入念に。

次にステインリムーバー。
コットンパフで優しく全体を撫で回す。
二回繰り返すが溝の汚れは依然変わらず。

次はデリケートクリーム。
多目に二回入れる。


水分は多少補給できただろうからここからは気になる溝の汚れ落とし。

溝の汚れは頑固そうなのでレダーオイルを使ってみる。
コットンパフに軽く染みこませパーツごとに塗っては拭き取っていく。
二度繰り返すが溝の汚れはビクともしない。
これはかなり手強い。
黒ずみが本当に汚れか確かめるため、楊子の先にパフを付けて試しに溝を擦ってみる。
すると擦った溝はやっぱり綺麗になる。
全体的に広がる溝の黒ずみは汚れのようだ。

パフでは爪楊枝がすぐにパフを突き破ってしまうため、布に変えて作業を続ける。左足バンプ部分から取り掛かるが、
汚れは落とせるものの効率が悪いこと甚だしい。一時間以上掛かってやっと片足バンプ部分を完了。
この方法では全て終えるのには夜が明けてしまうし、同じ姿勢で長時間細かい作業を続けたので非道く消耗してしまい一日目はここで断念。

気を取り直して二日目。
何か良い方法はないかと頭を巡らして、思いついた方法を試すことに。

その方法とはレダーオイルを薄く塗布してからペネトレイトブラシで溝を擦ること。これならチマチマと楊子で擦るより捗るはず。

結果は大正解。
ペネトレイトブラシがみるみるバーガンディっぽい色に染まっていき、溝は地肌の色が見えてくる。20分程度で全体を終わり、念入りにカラ拭き。

カラ拭き前。艶がないものの溝の汚れは大方取れた(と思う)。



オイル過多だと艶を出せないのでしっかりカラ拭き。



薄くとは言え都合三回もレダーオイルを入れた為、二日ほど時間をおく。(カラ拭きはマメに実施)

最後の仕上げにブラウンのリーガルクリームを少々多目に入れる。
30分程放置してから化繊ブラシでブラッシング。
念入りにカラ拭きして、余計なクリームを少しでも落とす。
今度は馬毛ブラシでしっかりブラッシングして、カラ拭き。

最後に紐を通して完了。






まだ多少溝の汚れが残っているが追々綺麗にしていくとしよう。

さて、これからどんな表情に変化していくか楽しみな所。雨風気にせずガシガシ履いて行つもり。

今回初めて中古の靴を買ってみたけれど、価格が手頃な分見えないリスクと相応の手間が掛かるように感じた。
リスクと手間を覚悟で購入するなら中古という選択肢もありかなと思った次第。
他人の足に馴染んだ靴には魅力を感じないけれど、今回のように新品に近い状態の物に出会ったらまた買うことがあるかもしれない。

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