2022年9月18日日曜日

REGAL W124 CB ~買いました~

 


ワードローブ再構築第9弾はW124。
仕事用の靴はこれでひとまず打ち止めになりそう。


パターンオーダーのラウンドトウ2Eのラストモデルを兼ねた、ベーシックな5穴外羽根プレーントウ。
先に買ったスクエアトウ2Eのラストモデルを兼ねたストレートチップのW121を履いてみて、デザインのスタンダードというのは、おそらくこれらBOS(Built to Order System)のラストモデル達が近いのだろうという思いが強くなったので、プレーントウのこのモデルも購入してみた。

この10月からBOSの大幅値上げが宣言されている(現行国産キップのベース価格が税前4.6万から6万に上がる)ので、BOSでキップかボックスカーフで作ってしまおうかと悩んだけれど、今欲しい靴は雨風あまり気にせず履けそうなベーシックな靴だよなぁと思い直し、BOSは見送ってこのW124を選んだ。

このW124は税前4万。BOSで現在のベース価格で採用されている山陽のグレージングキップでオーダーすると税前4.6万円でその差は6千円。オーダーだとライニングやアウトソールの色を選べたりアップチャージすればハーフミッドソールにしたりと色々選択できるので、その自由度の差で6千円なのか、甲革の素材も違って6千円差なのか気になった。

BOSを展開しているリーガルのお店を何店か回って、試し履きしながらW124に使われている甲革は山陽のグレージングキップなのか質問してみた。
山陽のグレージングキップは手持ちのW10Bに積んであり、色が明るいブラウンで黒ではないので比較がやや難しいのだけど、W121の革と比べてみると、同じ国産キップに分類されてはいるものの、同じ革ではないという印象を持っている。表面の樹脂感、艶感や皺の入り方が同じではない。

リーガルの店舗で聞いてみると、同じという店と違うという店があった。違うという店は最初、確か違ったはずです、と言った後に詳しく調べてくれて、W121/W124に載せてある革が姫路のタンナー、金梅のものであることを教えてくれた。金梅はネットで調べても存在はしているんだね、というレベルでしか情報がない。リーガルでもそれほど多くの靴で採用されている訳ではないようだ。因みにほかのロングセラーの主要な靴の甲革のタンナーも聞いてみたら、ほとんどが国産だった。その話はまたそのうちに。

同じですと言い切ったあの店員さんは残念過ぎるなぁ、基幹店に近い規模の店でその店員さんも店の中では割と責任あるポジションっぽいのに。まぁ営業として、知らないことをさも知っているように自信ありげに即答できてしまう度胸は認めるけど、ケツが割れた後は信頼なくすから今回の知ったかぶりはマイナスに作用してしまったね。飛び込み売り切りで契約とるようなタイプの営業内容なら向いていると思うけど、顧客と付き合いを深めていくような地道な営業は難しそうね。

甲革が違うなら、価格差は革の違いと自由度の違いということになる。
山陽のグレージングキップは、オランダから原皮を云々とストーリーがあって魅力的で、東立製靴の伊藤社長も一押しの革ではあるんだけど、W10Bで付き合っている中ではやや気を使ってあげないといけない革という印象があり、割と早めに割れたという話も聞いたことがあるので、ベーシックな靴を揃えるという予定を変えてまで無理に調達するのはやめにした。予定は予定で粛々と進行させながら、余裕があるなら別途オーダーすればよい。東立製靴でオーダーするという選択肢もあるし、リーガルのBOSが値上げするからと言って振り回されることはないなと。


スクエアからランドトウになると爪先が丸くなってもっと丸いボテっとした感じなのだろうと想像していたけど、思ったよりスマートな感じのトウ。


この靴も肌理が揃っていて綺麗。


カラス仕上げ。早速スチール装着。


2Eの26。


ダブテイルにゴム打ち込み。


今回メーカーから取り寄せたと聞いたけど、2年以上前の生産。あまり売れていないのか生産ロットが大きいのか。


リーガルなロゴ。格好良いとは全く思わないが、見慣れてきたような気がする。


確か以前は甲のライニングにパンチ穴が打ってあったような気がするんだけど、ない。
仕様変更があったのかな。



普通のプレーントウだけど、つま先がややシャープなのかな。


わりと甲外側が削ってあるように見える。



踵。やや上がすぼまっている感じに見える。




普通にメンテ。水拭き、デリクリ、クレム黒。
綺麗になって良いのではないでしょうか。


メンテして気づいたなにやら傷らしきもの。
銀が少し剥離した跡みたい。ただ、色が入っているから鞣し初めにはすでに入っていたものなんだろうね。リーガルでこういうのって珍しい気がする。
買う時にもっとよく見れば気付けるのかもしれないけど、こういう傷の類いは家でメンテ中に気付くことが多い。検品通っているから問題はないんだろうけど。


足入れしてみた感じは、スクエアのW121と似ているが少し異なる。異なるのは主にジョイントより先。W121は小指がややつぶれ気味だったが、この靴はまったくつぶれなくてちょっと驚き。スクエアとラウンドで木型の違いがあるんだね。他甲の高さなどはほぼ一緒かな。W121は羽根が閉じ切りそうな感じで履き始め、フットベッドできても羽根の開きにあまり変化ない状態で履いている。この靴も現時点で羽根の開きにあまり余裕はない。履き馴染んで閉じ切ってしまうかどうか。
踵はW121に比べると食いつきが弱い感じがする。馴染んでガバガバにならないと良いなぁ。


これで新たに9足の仕事用の靴を揃えた。この9足に03DRとW18Rを加えた11足で当面回していくことにする。サイズ25のW18Rが指に問題なく履けるのは幸運だった(最も高価な靴だけに)。
11足の内容を整理してみる。

内羽根 6足
ストレートチップ 4足
インバネス、01DR、W121、ブラッドフォード

クオーターブローグ 1足
02DR

フルブローグ 1足
03DR

外羽根 5足
プレーントウ
204S、SH111-4、ブラッドフォード、W124、W18R

スーツでもジャケパンでもクールビズでも十分に対応できるワードローブになった気がする。オフィスカジュアルとかなら茶靴を持ち出すという手もあるし。
雨で何足か乾かしていても修理に出しても、履いていく靴に困ることはないでしょう、きっと。定年まで靴が足りなくなることもないような気がする。

本当はW18Rのローテ入りは考えていなくて、もう一足、インバネスのプレーントウを狙っていた。欲しくて次回オーダーしようかと思っていたんだけど、シェットランドフォックスもオーダーの値上げが宣言されているからどうなるか。インバネスは常設のオーダーには含まれていないから、値上げ前の駆け込みでオーダーも無理っぽい。もともと冬のPO会で作ろうかと思っていたけどどれだけ価格あがるかな。前回6月のオーダー会では国産キップでつくれば5万で収まっていたけど、値上げで相当高くなりそうだからやめちゃうかも。気長にオクで探すかなぁ。

ではでは。

0 件のコメント:

コメントを投稿

承認制にはしていますが、コメント歓迎です。
お気軽にどうぞ。