2022年9月10日土曜日

JOHNSTON & MURPHY LD72 ~買いました~

 

思わずポチってしまって届いたのがこれ。
外羽根が欲しいといいつつ、また内羽根…。



いわゆる”ジョンマー”はこれが初めて。
海外ブランドの靴自体初めて。
ポチってしまってからネットで色々調べてみたけど、なかなかに複雑でうまく整理して理解できていない。本国の米国生産は勿論、日本産やインド産など生産拠点が豊富なブランドのようだ。

日本では以前リーガルがライセンス生産をしていて、シェットランドフォックス再登場前までは、リーガルの最上級ラインだったらしい。この靴はMade in Japanの印字があるので、どうやらその時期に生産されたリーガル製の靴のようだ。

ジョンマーとリーガルのことをざっと調べてみると、1983年からあのチヨダシューズがジョンマーをライセンス生産し、リーガルの子会社となった2000年以降も生産を続け2008年まで造り続けたらしい。つまり生産していたのはあのチヨダだそうな。そしてリーガルは2008年にジョンマーをやめてシェットランドフォックスに移行。リーガルがジョンマーをやめた後釜は大塚製靴がライセンス生産を引き継ぎ今に至るらしい。

初期のシェットランドフォックスと被る時期はどんな扱いだったのか、イタリア製やイングランド製のライン、イーストコーストをはじめとしたコレクションのライン、そして伝統のインペリアルグレード。資本体系が別だった時期があるにせよ、すべてが混在している時期もあるように思えるので、リーガルの最上級ラインだったと言われても素直に頷けないが、まぁ、最上級かどうかは別にしてリーガルブランドとは別ラインの高級ラインだったのだろう。







全然知らないブランドなのに、何故かミント状態のこの靴の画像をネット見かけてポチってしまった。何がそうさせたのかいまだに謎だけど、妙に惹かれる。


初めてのハーフミッドソール。


新しく見積もっても1999年製、2008年までしかジョンマーを生産していないから。
89年にLD7xが販売されていたのかわからないけれど、もっと古めかしいジョンマーのマークがソックシートに印字され数字4桁品番の靴も存在しているようで、それらよりは後発のように思うので99年製と予想。リーガルに聞いたらビンゴでした。
23年前の靴。結構古いね。でも履かなければヤレも疲労もしない。この革の状態なら油分と水分を補給してほぐしてやれば、きっと元々に近い状態にまで戻るはず。


”クラウンアリストクラフト”という、当時のジョンマーでは上級のラインらしい。
クラウンが無い”アリストクラフト”より上の位置づけだったようだ。



靴の雰囲気からすると履いた形跡はごくわずかだけど、フットプリントがしっかり。
おまけにペンかなにかで中底に両足ともに落書きがある。意図的につけたにしては意味をなしていないから意図せずにペン先が触れてしまったとか考えられるけど、ペンを握ってこんな奥に手を入れることって、、ないような気がする。
会社のオフィス専用履きとかそんな感じだったのかなぁ。


ちょっと変わった感じのパーフォーレーション。普通はバンプ部分に真っ直ぐ落ちていくラインが90度曲がって真横に落ちて行っている。


紐穴6個。


出し縫いの糸は隠され目付されている。今でも採用されている見慣れた意匠。


肌理の揃った海外タンナーの甲革。
リーガルに聞いてもタンナーは教えてくれなくなってしまった。
販売時にタンナーを謳い文句にしていたこともあるのに、今更非公開情報とか言われても頭の中にはてなマークしか浮かばない。この靴のタンナーが公開されていたかは知らないので、なんとも言えないが。



前オーナーが入れた皺も細やかに入っている。
パーフォーレーションの大穴小穴ともにキッチリ抜いてあって綺麗。


傷?何か強めの力で押し付けられたか、こすられたかした跡かな。
筋状にへこんでる。



アウトソールは、ツートン仕上げで出し縫い糸むき出し。グルービングしていないから糸切れ早くなるけど、伏せ溝は維持コストが高くなるから好みじゃないので良かった。
踏まずが絞り込まれつま先はかなり内側に振られている。履き心地よさそう。



擦れ跡かな。


シール貼りっぱなし。。


なんとなくショートノーズに見える。


リムーバーかけても艶々。


デリクリでもっと艶々。


乾かしてブラシ掛け。シミになることもなく水分と油分を補給できたかな。



擦れ跡は消えた。いい色味。
踏まずのえぐれもかなり強い。


見る角度によって、ここのエラが張っているように見えたりする。


ちょっと03DRと比較。色は違うけど、似た属性なので。




親子穴が大きめ、縫い糸とピンキングのピッチがやや粗め、厚めの平コバで張り出しも大きく、03DRより力強い印象を受ける。






03DRがロングなのかLD72がショートなのか。
03DRより短い。W121とほぼ同じ。



ベガノカーフよりは少し厚みがあり、肌理も大きいかな。それでも十分綺麗だけど。
踏まずのえぐれは同じくらいか。





ニュートラルのクリームにしようかと思ったけど、クレムのコニャック?だったかな、同じような色味のクリームがあったのでそれを使った。ちょっとチゼル気味なトウなのかな。これはこれで格好良い。



足入れしてみた感じだと、長さが03DRより短い分、指先に余裕が少なくやや窮屈だが、それ以外は大きすぎず小さすぎずでサイズ感は良さげ。甲がちょっと高いのか締め上げると羽根の足首側は1センチもない感じ。前オーナーがどの程度履いて今後どの程度沈むのかわからないけど、沈んで緩くなるようなら靴下の厚さでごまかせそうな程度な気もする。踵は小さめ、小さすぎるのか足の踵の底面に近い横側が擦れる感じがある。履き口周りはこの個体の特性か少し開いているような感じで紐の一番上をキッチリしめてもあまり固定されるという感じはない。けど、踵が抜けるような感じも今のところあまりしない。履いて歩いてどうかな。
01DRの余裕がある部分を削ってややこじんまりと纏めた履き心地で、ハーフミッドソールやパンチ穴の大きさで少し力強さを醸し出した靴かな。
こりゃぁいい靴だ、と思う。
休みの日がより楽しみになりそうだ。

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