2017年10月7日土曜日

03DRCD ~修理出しました~


前回4月に爪先修理をした後も、長めの出張に当番させたりもして前と変わらず最前線で活躍してくれている。

先週も登板させ、帰宅後のブラッシングで異変に気付いた。




前回修理した右足爪先が再び剥がれているようだ。





一度剥がれてしまうと再度接着しても付きは甘くなるように思えるし、修理後に気になったウエルトとソールの接着面に所々見られた僅かな隙間も今回の剥がれに影響しているかのも知れない。(前回の修理

今回の剥がれは前回と違い、あのときの躓きが原因だとか、これといって思い当たる節はないので、気付かぬ内に爪先に負担をかけてしまっていたのだろう。

この状態では履き続けられないから、また修理に出す必要があるが、アウトソールの減りもそろそろ穴が空きそうな感じでもある。指でソール前半分の一番減っていそうな真ん中付近を指で押すと、軽い力で易々とヘコみ、中にあると思われるコルクか何かに接触する感覚がる。相当薄くなっていそう。下ろしたての04MRではかなりの力で押してもビクともしないので、薄くなっていることは間違いない。
革底のオールソールは経験がなく、自分の判断にあまり自信が持てないので、一度店員さんに相談してから爪先修理にするかオールソールにするか決めることにした。爪先修理してすぐにオールソールでは勿体ないし。

オールソールになるかも知れないので、念の為、修理前の画像を記録。




半年経過での爪先減り具合はこの程度。爪先のゴム当ての消耗具合自体はまだまだ仕様に耐えられる状態。





靴底と踏まず付近の状態。
私は利き足が右足のようで右足の靴底の方がより消耗している。
踏まず付近は01DRでも同じような皺が入っているが、オールソールしたらどのような状態で戻ってくるか興味深い所。



爪先のへしあがり具合。
爪先の減りはソールの返りの良さも大事だけれど、このへしあがり具合も関係しているように思う。ここがある程度へしあがらないと、削れ具合がなかなか落ち着かないのではないだろうか。





ジョイント部分も沈み込みの為かへし上がり気味。



踵は未だオリジナルのまま。まだもう暫くは使用に耐えられるようだけど、ここでオールソールとなると、踵交換はオールソールまで必要なかったことになる。


いつも行くリーガルシューズに持って行き店員さんと相談した結果、ソールもそろそろ限界との見解でオールソールすることになった。
費用は最大で2万円程度。期間は最長2カ月とのこと。
予想外の出費ではあるが、こうしたきっかけが無い限りは、穴が空いて初めてオールソールに出すことになったような気がするので、良いきっかけだったと思うことにする。

購入から約2年半でオールソールかぁ。私の予想よりだいぶ早かった。2年半の間の平均登板頻度は10日から2週間に一度程度だろうか。PCの臨終で着用記録が失われて正確な登板回数がわからないことが悔やまれる。多く見積もって週一登板と仮定した場合、約130回程度。少なく見積もって2週に一回の登板としたら、65回程度。この2年半と同等の使用頻度を継続した場合、オールソールできる回数を3回とした場合だと7年半で最後のオールソール。4回できたとして10年目で最後のオールソール。アッパーがそこまで持つのかという問題は別にあるものの今は置いておいて、ソールの寿命だけを考えると先程の年数プラス数年が寿命ということになる。

店員さんによれば、同じソールを使用した靴で登板頻度の高い人の場合2年持たずにソール交換する人もいるそうな。確かコミュニティーの松山さんも2年程度かもう少し短い期間でオールソールされていたように思うので、2年半という期間は妥当な期間なのかもしれない。

何となく靴の終焉がぼんやりとでも見えてしまうのがいやなので、無理を承知でウエルト残しでのオールソールを依頼してみた。リーガルの修理は基本的にリウエルト前提なのでやって貰えるかは不明。工場へ希望は伝えてくれるとのこと。ウエルトを巻き替えなければオールソールの回数という点では有利になるはずで、オールソール制限による寿命は延ばせるはず。

もう一つ、剥がしたソールの返却をお願いした。靴底を押してそろそろ限界と感じたその感触は、実際の所どの程度の厚みが残っていたのか知りたい。このお願いも、あまりする人はいないようで一度では店員さんに要望を理解されず、工場側に希望を伝えてみるということだった。
店員さんにはさぞウルサい客だと思われたことだろう。

ウエルト残し、ソール返却と一般的でない要望をどの程度受け入れてくれるのかわからないけれど、駄目なら駄目でその時に考えようと思う。

さて、修理後であれ修理前であれ、靴が手元に戻ってきたら再度報告しようと思う。


最後に別件だけれど追記。
リーガル店頭を訪れたついでに展示の04MRをまじまじと観察させてもらったが、衝撃だった。私のものよりも履き口の拡がりも小さく、ヒールからトップラインに向けて狭くなっているではないか。
私の個体が外れだったのか、私が履き馴染ませている内に拡がったのか。
どうやら私の04MR評は全て04MRには当てはまらない可能性が大いにありそうだ。踵内側の高さの違いは同じサイズの02KR、01DRとで比較したので間違いはないと思うが、トップラインの拡がりに関しては私の04MR特有の症状ということも考えられる。
後で04MR履き下ろしの記事に追記しておこう。

4 件のコメント:

  1. こんばんは。
    とても大事にされていますね、いつも楽しく拝見しております。

    今回Hayateさんに相談致したく。
    ふと手持ちを振り返ると、内羽根式のフルブローグを持っていないことに気づきました。
    また物欲が掻き立てられているのですが、もういい加減所持するものを慎重に選別していきたいなぁ、と(目を養う!)。

    リーガルファンの私にとっては、当然この03DRCDも優先順位の高い候補であるはずで。。。
    メリット/デメリット、Hayateさんの感想をお聞かせ願います!

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    1. Tamuraさん、コメント有難うございます。

      感想の件、了解しました。
      私で宜しければ喜んで。

      内羽根フルブローグは03DRの黒しか持っていませんが、クールビズや内勤などスーツを着用していない時の登板が一番多いです。勿論スーツでも着用しますが、スーツの時は手持ちの数が多いキャップトウの登板が必然的に多いです。
      W10BDJなどのオフ用の茶靴を入手する以前は休日に綿パンやスラックスと共によく登板させていました。きっとそのせいで03DRの靴底の消耗が一番早かったのだと思っています。01/02/03DRの3足をほぼ同時に購入して03DRが一番早く消耗したということは03DRの一番登板回数が多かったという有力な証拠です。私にとって一番汎用性の高い靴でした。今はオフ用靴を揃えてしまっているので休日の登板は少なく、その上新顔の04MRがいるので守備範囲は04MRに一歩譲るかなと思っています。

      03DRは01DRと同じ木型で同じ内羽根ですから履き心地は似た傾向のものになるはずです。一概に同じとは言い切れないところが興味深い所ですが。
      皺の入り方はキャップの縫い目がないので01DRとは違う傾向の入り方になるかもしれません。
      01DRで着用感に問題がないようであれば03DRでも問題ない可能性が高いです。違いはあっても致命的ではないはずです。

      着用して03DRを眺めるとウイングのラインが縦にあるせいか01DRよりロングに見えます(私には)。それでいてコバ周りは01DRと同じく上品に仕上げてあるので、スラッとスマートでありながらブローグなどの装飾が入り何とも格好良いのです。ベガノカーフの醸し出す雰囲気と靴の造詣からくる印象がとても良くマッチして見ていて飽きません。
      着用時に靴を眺めてしまう機会が一番多い靴かもしれません。

      リーガルブランドでの内羽根フルブローグは選択肢自体が少ないですね。フルブローグは外羽根ばかりで内羽根は人気ないのでしょうか。03DRの他にBOSという手がありますが、試し履きしたことがあるだけで不案内です。

      SFまで含めるとアバディーンやケンジントン/ブライトンなど選択肢が増えますが、同時に予算も大幅に増えてしまうという。

      他の国内外ブランドを選択肢に含めてもSFと似たような状況でしょうか。私の知る限りでは、違うのはショーンハイトくらいですかね。

      ブランドやアイコン的に、03DRの満足度がTamuraさんの中でどの程度かを考慮しないで言うならば、03DRは良い靴ですよ。しっかり作られていますし、ラストもメリハリありながら履きやすいですし、ベガノカーフの良さがとても良く引き出されているデザインですし。私はソールの耐久性ガーとか騒いでいますが、シングルソールでは標準的なのかもしれませんし、純正修理にこだわらなければやりようは他にいくらでもあります。そもそも靴を沢山お持ちのTamuraさんにとって耐久性の重要度はそれほど高くないかと。

      これと言って靴自体に大きなデメリットは見当たりません、今の所は。

      沢山の靴の知識と経験をお持ちのTamuraさんがどのような判断をされるか興味深いです。
      内羽根フルブローグを購入されたら是非教えて下さい。

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    2. アドバイスありがとうございます。
      御礼が遅くなり申し訳ございません
      あまりにご丁寧にご教示いただきまして、
      私のコメントがかえってお手間になってしまったかと恐縮でした^^;

      いまも何度も読み返しております。
      Hayateさんの考察から、自分の感性に照らし合わせて吟味しているのです。
      単なる良い悪いではなく、Hayateさんが今までに経験されてきたことをもとに、その培った目で述べられた分析ですよね。
      また、Hayateさんのお人柄が伝わってきます。
      本当の情報をご提供いただき相談してよかった、と感謝しております。
      ありがとうございます。

      自分の中のイメージとして、ウイングチップは外羽根式のまん丸で、ボテッとしたフォルムがカッコいいのです。そして加工革でいつもテカテカ。
      そうすると、チャーチのポリッシュドバインダーが候補になる予感がしておったのですが。。。
      この03DRCDはスムース革のややロングノーズが気にかかっています。

      そもそも今回欲しいのは外羽根式ではないし、加工革の“靴磨きの楽しさがない”という側面も考えると、いまひとつ踏み切れない。

      まだまだ悩んでおります!

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    3. 長い感想になってしまって恐縮です。自信の無さの現れと思ってご勘弁ください(^^;)
      少しでもお役に立てていれば嬉しいです。(^_^)

      チャーチだとチェットウインドとバーウッドですか?外羽根だとグラフトンが思い浮かびます。私にとっては雲の上の靴達ですがどれも魅力的ですね。

      グラフトンで思い出したのですが、この秋冬にリリースされたリーガルの01NRはグラフトンを意識しているのかなぁと、結局リーガルネタに戻ってしまうという(笑)

      tamuraさんのイメージからすると、03DRはややロングな感じもありますからストライクゾーンを外れてしまいますね。リーガルトーキョーもスラッとしたのが多いようですしリーガル系では難しそうですね。

      Tamuraさんにとっての’良い靴’と出会えることをお祈りしています。

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