2020年8月12日水曜日

靴のお手入れ 2020/08/10

 


今日のメンテは2235④。
私の履きおろし後、長短あれど10回以上登板させたので、
補油することが主目的。
メンテの他に、中敷き調整のその後と、つま先とソールの保護の経過を簡略に。
それと、サイズ25の靴の入れ替えについて。

2235/2236系の靴はサイズ25で履いているが、
小さいのではないかとの疑念から、サイズ25.5を試す為に購入したこの靴。
メンテ後は馴染ませ目的で週2に近いペースで履き込み、
ちょっと出かけるときなどにもチョクチョク登板させ、
終日履きは6回、チョロっと履きは5,6回になり、
馴染みも感じ始めたのでメンテすることにした。

サイズ25.5だと、サイズ25と比べ、当然全体的に大きく、各所にゆとりがある。
バンプの隙間が大きく、羽根もやや閉じ気味、踝直撃と不安に感じる部分もある。
そして、足への密着度も全体的に低い為、やや重い靴という印象。
ただ、指先の余裕と蹴り出し時の感覚からは、
このサイズの方が足の大きさに、あっているように思う。






初回メンテでソールに滑り止めステッカーを貼り、つま先にも貼ったのだが
つま先はみるみるステッカーが摩滅してあまり保護できないと判明。
スチールを装着できる程度につま先のレザーが残っている靴は、
この靴しかなかったので、この靴でつま先スチールを試してみることにした。
当初はスチールのみのつもりだったが、出し抜いの糸を切らずに装着するには、
ハーフラバーと同時でないと難しいとのことで、この仕様にした。

Slackにも投稿した、装着当日の画像


つま先は色目と接地面への攻撃性の観点から真鍮、
鉄より真鍮の方が柔らかいから多少はマシだろうという気持ちの問題。
ハーフラバーはリーガルヒールに近い色目のものを貼ってもらった。
ビブラムのロゴがあるから、ビブラムなのだろう。型番とかは調べていない。
通勤経路にある、はじめて行く靴修理店で、総額4千円と少し、期間は40分程度だった。
どうやらこの金額は相場と比べるとかなり安いようなので、一抹の不安はあるが、
ものは試し、地理的条件から来る利便性は捨てがたく、経過を見てみる。






サイズ25.5だとバンプ部分の隙間が大きすぎるような気がするので、
中敷きを入れてあれこれ試したのだが、解消に悩んだのが音鳴りと踝のアタリ。
革の中敷きと靴の中底とが屈曲時に擦れてギシギシと音がでてしまう。
布を噛ませれば解消できたが、フエルトをいれたので厚過ぎて超タイトになってしまった。
甲の調整には厚過ぎたフエルトだけど、踝を逃がすのには効果があった。
半敷き程度の大きさに切ったフエルトを2枚程重ねて入れたら、踝を逃がすことができた。
だが、こっちを立てればあっちが立たずで、今度は踵のアタリが強烈になって
大ダメージ。。。特に右足が酷く、絆創膏が再び必需品となった。

お店で買っていないのに申し訳ないと思いつつ、
行きつけのリーガルシューズで相談したら、色々と親切に相談に乗ってくれて
調整用の多様な種類のパッドを見せてくれた。
タンパッド、踵用や踏み込み部分のパッドなど種類も厚みも沢山ある。
W10BDJを数寄屋橋で購入した時にもタンパッドを見せてもらったので、
多くのお店で用意しているものなのかも。
リーガルの中敷きを買って、切ってもらい、踵部分にパッドを貼ってもらった。




装着から大分履いたのでもう足なりに癖付けされている中敷きだけれど、購入時は平面。
革の弾性と可塑性って不思議に思うし、かなり興味深い。
この特性が故に、靴の素材に選ばれるんだよね。
左足は4mm、右足は3mmのパッドで踝を逃がすことができた。
音鳴りは特に相談を受けたことがないとのことだったので、リーガルのこの中敷きなら
音鳴りしない可能性もあると思い、特に対策せずに履いてみた。

結果は、音鳴り発生。
革同士が擦れ合うことに変わりはなく、別途対策が必要。
ネットで色々情報探ると、二つ対策の情報があった。
・ニベアを塗る
・ベビーパウダーを塗る

ニベアはベトベトしそうな印象があるのと、手持ちがないので見送り、
家にあるベビーパウダーを試してみたら、あっさり音鳴り解消。
パウダーによって摩擦係数が下がって、滑らかに擦れるようになったようだ。
パウダーは布と違って厚みが無いに等しいので、
中敷きの厚みを変えずに音鳴りを解消できた。
短期間だけれど、特にベトついたりなどもせず、今の所悪影響はない。


中敷きを入れ、ハーフラバーを貼ったことで、靴の屈曲悪化が顕著に。
中敷きを入れただけでも、少し悪化した印象があったが、
ハーフラバーにつま先スチールで歩き心地は全く別の靴になった感じ。
まず、元々ダブルソールでシングルソールに比べると屈曲性は重いほうなのに、
中敷きでソールがもう一枚追加、ハーフラバーで更に一枚追加と凄いことに。
上から、中敷き、中底、中物、ソール2枚、ハーフラバーで合計6枚。
これは屈曲性が悪くなるハズだ。

そして、つま先スチール。
はじめて装着した私には、その違和感は大きい。
私はつま先の減りが激しい歩き方のようだけど、
それだけに、どれだけつま先が地面と接地していたかを、
金属が地面と当たる硬い感触を感じる度に思い知ることになった。
ただ、履いている内に慣れてきているような気もするし、
外しても後がまた大変だから、この靴はスチールのままで履いてみる。
真鍮が削れているから、地面や床も削れていると思うけれど、
ガリガリと凄い音がした後、地面や床を振り返ってみても、
それとわかるような擦れ跡や傷は、今の所発見できていない。

2236で目から鱗と思ったその履き心地歩き心地からは、随分違うものになってしまった。
主な要因は既に説明した、
・ハーフサイズ上げ
・中敷き
・つま先スチール
・ハーフラバー

ちょっと一遍に色々試し過ぎた。
どれがどのような影響があるのか、ちょっとわかりずらくなった。
特に記録するには大変に不便。


この靴を履いた後に2235①を履いたら、その軽快さに驚いた。
03DRを履いたら、足裏にダイレクトに伝わる地面の感触に驚き、
ソールの薄さに不安感を覚えた。01DRが私の革靴の基準だったはずなのに。

人の感覚は、環境によってすぐ変化してしまうものと再確認。

現在は、あまりにもその歩き心地が違い、重すぎるので、
せっかく調整してもらった中敷きだが、これを外して履いている。

外した後は少し重さも取れ、着地の感覚や足裏のフィット感もやや回復。
バンプの浮き具合は歩行にはそれほど影響していないし、
踝は、靴を足の形に合わせる修行をすれば何とかなるはず。
履き皺は酷いことになるかもしれないと危惧したけど、
既に皺が入った後だからなのか、気持ち深く皺が寄るかな、程度みたい。

あれこれインソールでの調整を試してみたけれど、
結局は何も入れないで、靴なりに履くという形に落ち着きそう。

市販のあり合わせのものでうまく調整するのは結構ハードル高いかも。
何処をどのように調整したらよいかを見極め、
それに沿った部材を調達して、
違和感を感じないように装着する。
そして、靴にインソールなどを加えると履き心地のみならず、
歩き心地も変化する。
色々余計なことをし過ぎてうまくいかなかったからかもしれないけれど、
歩行に大きな問題がないならば、靴なりに履くのが一番確実なようだ。


さて、本題のメンテについて。

メンテ内容
アッパー
・水拭き
・ステインリムーバー
・水拭き
・デリケートクリーム
・水拭き
・乾拭き
・クレム1925コニャック
・化繊ブラシ
・乾拭き
・馬毛ブラシ
・乾拭き

内部
・水拭き
・デリケートクリーム

表底
・水拭き
・ソールコンディショナー(革部分のみ)













元々のロゴが見えてるのって、落ち着くな。
それなりに履いたけれど、前回のメンテで気になったテカリはそれほど減じていない。
だが、太陽光の下ではそれほどでもなく、人工灯の下でも下品には感じなかったので
今回もクレムのコニャックを使った。
光り方を抑える芸当は私にはできないし、これも靴なり、クリームなりで良しとする。
踝付近はデリケートクリームを両側から乗せて揉み解した。

確認した所、この靴は2009年の製造のようで、10年程前の靴らしい。
最初はこまめに補油しつつ、その後は気の向いた時にメンテしていこうと思う。

これで、30年前、20年前、10年前の2235/2236が揃ったことになる。
最初は10年前の靴で古い靴と感じたけれど、今は新しめの靴と思うようになった。
やっぱり環境で人の感覚は変わるね。


最後に、サイズ25の靴について。

2235のサイズ25.5とサイズ25のフィット感と履き込心地は、サイズ25の方が優れる。
ウエストや甲のフィット感や抑え、足裏の密着度は25に軍配が上がる。
歩き心地については、足指や踏み込みの感覚からは、この25.5の方が足に合っている。

履くだけでは問題にはならない、指先の窮屈さとジョイント幅だが、
屈曲時にそこが問題として顕在化する。
特に、一年半のブランクを経てサイズ25を履き始めたら、指に問題が出た。
左足の中指に魚の目が発生した。
痛みを感じたのは2235①を履いている時。
前回2235①メンテの記事で左足内部の画像で、指の跡が4本と嘆いていたが、
その影響が魚の目となって表れた。


浮いていた指はどうやら薬指のようだ。

そしてもう一つ。
右足の薬指に魚の目に成長しそうなタコが再発生している。
小指の爪が薬指の側面を攻撃しているようだ。
右足は左足よりも大きく、25.5の2Eの靴だと履き始めにややタイトに感じることが多い。
どの靴が直接的なタコの原因になっているか特定できていないが、
25.5よりタイトな25の靴も影響しているとみて間違いは無いように思う。

サイズ25で履いている靴は何足かある。
2236、2235①。
01DRよりハーフ下で履けるのではないかと試した04MRと02KR。
行けそうだと思って最近購入したW54D。

どの靴もタイトだけれど履けるようになった。
なったけれども、足指に負担がかかり、異常が発生する要因となっているようだ。
なので、2235系は、サイズ25だと足に異常をきたすので25.5の方が良さそう。
01DR系の靴も無理せず、25.5で履く方が足に負担が少なそう。
と結論づけることにした。
なので、2236、2235①、04MR、02KRはサイズを上げるか、
他の靴に置き換えて行こうと思う。
最近購入したばかりのW54Dは悩みどころ。
指先は窮屈ではあるが、他はとても良い感じ。
予備役の2324や2235③なども、リーガルの古い靴への興味も薄らいだので
処分していこうと思う。

サイズ25.5の2235や2321を履くようになって気付いたのだけど、
フィット感があまり感じられないような靴でも、抑えるべき所を抑えられていれば
歩行に支障はなく、歩き心地もそれほど悪化しないようだ。
そういえば、W10Bもこんな感じで、フィット感はそれほどでもなく、
バンプの隙間は大きかったけれど、快適に履いていたよなと。
履いて馴染んでくると、気になった隙間も気にならなくなったり、
痛かったところも痛くなくなったりする。

フィット感を求めてサイズを落として履くと、
試し履きでは問題ないと感じても、歩くと指に問題が出ることがあることがよくわかった。

これからのサイズ選びでは、足の大きさと中底の大きさを意識し、
後は歩行に支障がない程度に足を固定できそうかどうかを確かめることに重点を置こう。
そして指先に適度な余裕があるか、無い場合、屈曲して問題がでないか、
親指付け根の足裏に違和感はないか、
このような点に気を付けて靴とサイズを決めていこうと思う。

フィット感はサイズで求めるのではなく、靴の木型や型紙で求めるのが無難なようだ。
高い勉強代だけど、これも経験したから実感として言えること。
高い勉強代を払って、振出しに戻るとは、なんだかなと思わないでもない(笑)。


今回のことで、今後のサイズ選びが大きめに触れ過ぎることのないように、
そこだけは気を付けていきたいと思う。

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