目的はサイジングの確認。
33ERの予備役編入に伴い、代わりとなる”素早やく脱ぎ履きできる靴”の候補が2321。
この靴も古くからある定番だけど、最も影に隠れた定番ではなかろうか。
取り上げられた記事をほとんど目にしない。
目立たないけど、数十年この靴しか履いていないという人もいると聞くし、
2020年現在もまだ販売が継続されていることが、
売れ続ける理由を持つ靴というなによりの証だろう。
知る人ぞ知るだけれど、世間の注目を浴びることはない。
それでも半世紀近くも履く人、買う人が居続ける靴。
目立たないけど実は凄い奴、そういうの好み。
そんな靴、履いてみたい。
正確な販売開始年はわからないけれど、1976年にはカタログに載っているので、
少なくとも44年以上は販売され続けている。
ここでも端っこにひっそりと。
このころはシボ革じゃなかったみたい。
上画像の⓭の前に星印がないから新商品ではないようだけど、
1975年の秋冬には23xx自体の掲載がない。
76年春夏カタログは持っていないし、
それ以前のも持っていないので、わかるのはここまで。
サイズ25と25.5を試し履きしたけれど、サイズ25の靴全般で指が悲鳴を上げはじめたので
サイズは25.5でないと厳しそうなんだけれど、屈曲させた時の履き心地を知りたく、
オークションを物色して見つけたのがこれ。
英世さんお一人で落札できました。
2236の印字パターンと似ていることから、1999年製造かと思っていたのだけど、
確認したら今から30年程前の靴とのことで、思ったよりも古かったみたい。
また、随分古い靴を引いてしまったものだ。
見ての通りアッパーも内部の踵周辺もコバも滅茶苦茶汚い。埃とカビ?だらけ。
画像取り忘れたが、アウトソールは何かが浸み込んだ跡がある。
半敷きにはハーフインソールが接着されているしで、色々酷い状態。
だが、アッパーやライニングの素材そのものはそれほど酷い状態ではなさそうに、
革を見る目が節穴のこの目には見える。
少し履ければそれでよいので、履ける程度までになるか、メンテしてみた。
水、デリケートクリーム、レダーオイル、リーガルクリーム黒で仕上げた。
2324のクラックの思い出が蘇るが、さて結果はどうなるか。
酷い右足内側はマッキーで補色。
マッキーだとライニングの表層の樹脂が溶けるのか、途中でインクが出なくなる。
リムーバーでなんとか取れた。
リーガルのロゴと文字が薄くなってしまった。
こんなもんなのかな。今度新品の靴を見てみよう。
これでも水拭き、ステインリムーバー、水洗い、メラミンスポンジ、デリケートクリームと
色々やったのだが、まだこの状態。
変なものがが浸み込んでいるようで、容易には取れない。油なのか血液なのか…。
履くには支障ないので、この辺で良しとする。
早速履いて外を歩いてみた。
甲は右足のジョイント幅がややタイト、10分もすると馴染む。
三の甲の抑えが左に比べ何故か少し緩い(右足の方が甲高いはず)、他は問題なし。
指先廻りもOK。
2235/2236と比べると総じて甲の高さが低い。
ジョイント廻りは気持ち広めか、同じぐらい。
踵は逆に高さが低い。なので踝が当たらない。
踏みつけたら足にダメージが入りそうな程硬いカウンターの2235/2236とは対照的に、
柔らかめ、低めのカウンター。踵自体の大きさも大きいとは感じない。
だが、踵がかなり抜ける。
ソールの返りがついていて(?)この状態だと新品時は抜けっぱなしかな。
2324はハーフ下の25で履いたらすぐクラック入ったけど、2321は今の所大丈夫。
ハーフ大きいからか、踵が付いてこないけど、浅くて引っ掛かりがない感じ。
紐がないから、踵をぐっと後ろに押し付けて紐で縛りあげて固定ってのもできない。
歩き心地は2324とよく似ている。
2235/2236より頼りない感じだけど、踵のせいなのかな。
まぁ、あまり気にしないで履いてみる。
良かったら、新品買ってみても良いし、このまま履き続けても良いかも。
サイズ25の靴は徐々に置き換える必要がありそうだから、
この靴でつま先プレート接着を試してみようかな。
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