今夜のメンテはW10B。
再び履き始めるにあたり、(暇にまかせて)気になる部分をメンテナンスする。
最後のメンテが4年以上前なので、今回は念入りにメンテナンスする。
気になっているのは、主に甲の縦皺とアウトソールがそろそろ限界なこと。
コバインクを塗るのは除き、フルメンテを実施し、さらにソール限界延長のため、滑り止めステッカーを張り付けて延命させることにする。いずれは交換する必要があるけれど、今は先送りにする。
トップリフト交換してから、大して履いていないのでほとんど消耗していない。
こうして見てみても、乾いているのか油分不足しているのか、判別がつかない。
甲の皺からクラックが大きく入らないようにできるだけ水分、油分を補給する。
メンテ内容
アッパー
・水拭き
・ステインリムーバー
・水拭き
・デリクリ x3回
・水拭き
・乾拭き
・リーガルクリーム茶 x3回
・化繊ブラシ
・馬毛ブラシ
・乾拭き
・馬毛ブラシ
ソール
・水拭き
・ステインリムーバー
・ステッカー貼り付け部にベンジン
・ステッカー貼り付け部をヤスリ掛けして荒らす
・ステッカー貼り付け
内部
・水拭き
・デリケートクリームを全体に塗布
まずは気になっている甲革の縦皺が入っている部分。
両足ともに皺の山部分と、両サイドの屈曲する部分に水分が染み込んでいるから、染み込んでいる部分がダメージ入っている部分になる。ここを重点にクリームを染み込ませるつもりでメンテする。
ステインリムーバーもダメージ部分に入り込んでいく。
今回はソールも作業するので、ついでにソールにもリムーバーを掛ける。
水拭きでは取り切れない汚れがガッツリと布に付着する、加減がわからないので、ほどほどにした。
ソールの乾燥がてら、アッパーにデリケートクリームを入れていく。重点はダメージ部分。これもうクラック入っているのではないかと思う染み込み具合。ただたくさんの縦皺が並んでいるから、一点だけグワッと裂けるような破綻の仕方はしないのではないかと希望的予測を立てる。
デリケートクリームを3度程(ダメージ部分にタップリ、全体に薄く、再度ダメージ部分にタップリ)載せ、水拭きしたところ。
内部は埃も少なく割と綺麗だったが、水拭きとデリクリを一通り。
デリクリ入れていくと甲革とタン部分のライニングが固い感じだったので、それらの部分と薬指小指が当たる部分、親指の爪が当たる上側にはたっぷり目に入れた。
内部も5分もすれば湿り気は取れるので、キーパーを入れて、ソールの作業に移る。
今回使用するのは、03DR①でも使用したコロンブスの滑り止めステッカー。
ソールの柔らかさ加減を写せるかと思ってチャレンジ。(わかりにくいね)
W10Bの真ん中部分はダブルソールの上側の一層を丸くくり抜いてあって、その部分はシングルソール。
くり抜いた部分にはスポンジが入っているので弱い方の左親指でおしただけで凹むくらい薄くなってきている。他の部分はどんなに頑張っても凹まない、当然だけど。
ベンジンで張り付ける部分の油分を取り除く。ごしごしと布で擦った。
あまり削りすぎないように、ヤワヤワとヤスリで撫でて表面を荒らす。
油分補給したいけれど剝がれてくると嫌なので、一晩置いてからコンディショナーを入れることにする。今夜の所はソールの作業は終了。
アッパーの作業に戻る。
デリクリ後に水拭きし、左足だけ乾拭きした図。
右足も乾拭きした図。乾拭きしても艶感に大きな差はない。
次にリーガルクリームの茶を入れていくけれど蓋を開けてビックリ。
なんか色の濃い部分がある。が、あまり気にしないで塗布していく。
クリーム3回塗布と書いたけど、最初にダメージ部分だけにタップリと、次に全体に薄塗、最後にもう一度ダメージ部分にタップリと入れた。
30分ほどおいてから化繊ブラシでクリームを飛ばし馴染ませる。
クリーム塗ってマットになっていたのが、化繊ブラシでテカテカになる。
で、拭き取りの乾拭きで一汗かいて、ブラッシングして紐通して完成。
ダメージ部分にはコッテリと塗布したけれど、あまり布にクリームがついてこなかったから吸い込んだということにしておく。
やれることは全部やった。これでクラック入るならもう仕方ない。
人事を尽くして天命を待つ心境。
まぁいずれクラック入るのでそんなに大げさに心配している訳ではないが、クラックは先送りしたいよね。
今回のメンテでダメージ部分がより色濃くなったかな。
ふぅ、くたびれたw。
最近、この靴を履きつぶした靴がオークションに出ていた画像を見たのだけど、甲革でそれとわかる割れ方をしていたのは屈曲部の外側だった。案外甲上側の皺部分は持つのかもしれないとそれを見て思った。割れても細かくいくのかもと。このW10BDJは気づけば購入から9年経過。実際に履いて運用していたのはその半分くらいの5年と半年ほどか。この靴との付き合いの中で感じるのはこの靴の繊細さ。2235や2321などのシボ革の靴達より気を使ってやらないと危ないと感じてる。シボ革じゃないスムースレザーの明るい茶色なのでダメージが見えやすいからかもしれないけれど、こうして実際にヤレてきた部分を直視できるので、おざなりにしていると早いうちに痛い目にあいそうな気がしている。まぁ、革靴なので遅かれ早かれ革が破綻するのは約束事だから避けられないんだけど、できるならば、割れないでほしいよね。あと、靴は適切に保管してやれば、ダメージは進まないということ。この靴も買った当初からずっと同じペースで履いていたら今頃はアッパーが駄目になっていたかもしれないけれど、4年近くも寝かせていただけの為、10年目にしてこの状態を保っていると言える。
よし、これでこの靴も心置きなく前線復帰させられる。素の革底じゃなくなったから歩き心地が変わってしまうけど、まぁ背に腹は代えられないというか、袖はあっても振りたくないというかw。気づけば私の下駄箱の中でこの靴が最古参になってしまった(靴年齢ではなく私が所有している期間)。中古靴も多い私の下駄箱だが、新品から苦労して馴染ませてきた靴はやっぱり履き心地が良い。これからも大切にしていきたい。
ではでは。
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