2015年12月13日日曜日

靴のお手入れ 2015/12/13


今日のお手入れは、先週登板の5足。
33ER、31ER②、3029SF、01DR、02DR。



今週もクリーム等は使わず、ブラッシングと乾き拭きのみ。
33ERは土砂降りの中を登板させたので、クリームを入れようかとも考えたが、一日乾燥させた後に丹念にブラッシングしたら綺麗に見えたので、今回は入れないでおくことにした。



■33ER



購入して2年と少し経過している。
ソフトステアの鏡面加工革でバンプ部分の皺は波打つようになってきている。
皺自体は細かくなってきているのだが、これを劣化あるいはくたびれてきたと見るか、風合いや味が出てきたと見るかは、見る人によるのだろう。
私の印象は、適度に履き込まれた靴、かな。
所有者としての思い入れも含めて言えば、徐々に味が出てきていると感じている。

皺の周辺は表面の樹脂にヒビが入るのか、少しガサついた感じになっている。
この靴も右足のバンプ部分に屈曲時に革同士が擦れ合ったと思われる跡がある。
この擦れ跡はきっと私の歩き癖なのだろう。クリーム入れてもこの革の場合はあまり変化しないので、もうそういうものだと割り切ることにしている。

金曜日朝の大雨の中登板させたので、会社に到着するまでに随分濡れたが、今回も靴内への浸水はなかった。帰宅後ブラッシングしながら観察すると、いつもよりバンプ部分の皺による凸凹が大きく感じたので、濡れたことで少し革が少しふやけたのだろうと思ったが実際のところはわからない。

雨の後、一日置いて今日なのでまだ水分は多めなのだろうけど、念入りにブラッシングしたら、ガラス革の本領発揮で写真の通り綺麗になった。
見た感じでは革がかさついているようには思わなかったので、今回は雨の後だがクリームを入れないことにした。いつもなら入れるのだが、入れすぎは良くないとも言われるので、どの程度が適当なのか見極める為に、今回は控えた。

艶々していると綺麗に見えてしまうから、革に補油が必要なタイミングを見極められるかが、少し心配。クリーム入れる頻度を少な目にして、様子を見ながら、革の状態を観察しながら試行錯誤して行こうと思う。

それにしても、クリーム入れすぎると、どう良くないのかがよくわからない。革が柔らかくなって型崩れしやすくなるのだろうか。フニャフニャになっては困るが、そんなにふうになるとも思えないのだが。


■31ER②



購入して2ヶ月経過した31ER②。
足により馴染ませる為、今週も登板。この靴と33ERと比べると33ERはくたびれてきた感じがする。バンプ部分の表情がこの靴はシャキっとしているが、33ERはヨレているように見える。

もうフットベッドもできて足馴染みはほぼ完了と思っていたけど、今回の登板ではまたマメができた。履き皺が徐々に変化しているのか、親指の付け根上部が左右とも皮がむけた。
足も靴もお互いに状態が変化していくから、こういうこともある。
足馴染みを深める為に、まだ登板頻度は維持する必要ありだ。

■3029SF


購入して1年と少し経過。
私にとって”初めて”がたくさんあった靴で、この靴にとっては災難なことにお手入れの実験靴、或いは練習靴的な役割を担わされてしまった靴。
私の扱いが未熟なだけに、いまは粗を隠すために色々と小細工が必要になってしまった。
つま先を光らせてから初登板だったが、そんなに強く鏡面にしたわけでもないので、一日はいて自分の足元を見た感じではあまり違和感はなかった。光り方に違和感を感じなかったので、左右のキャップのツヤ感の差は解消されたと思う。
これからもこの方法で手入れしてくことにしよう。
ただ、つま先を厚塗りにするから、手入れの頻度について少し考える必要がある。
その辺りもこれから革の状態を見ながら試行錯誤していく。


バンプ部分の屈曲時に革同士が擦れ合ってできたと思われる擦れ跡。
銀付き革はクリーム入れると目立たなくなるけど、履くと目立ってしまう。
ブラッシングと乾き拭きではこのぐらいまでが限度。
バンプの皺が少なく見えて良い感じだけど、ツリーきつ過ぎるかな。

水滴が落ちた跡やこの擦れ跡などブラッシングと乾き拭きでは完全には消えてくれないが、酷く目立つものでもないので、まぁ良いだろう。

■01DR


購入して8ヶ月経過した。
同じ木型の靴をデザイン違いで3足購入したが、この靴が一番ストレスなく履けている。
ボールガースの締め付け具合や指の自由さなど同じ木型でも違いを感じる。
履いていけば似たような感じになるのだろうか。
エンジン等の工業製品も同じ基準で同じロットで作成されたものでもの個体特有の癖があるのと同じように、同じ木型で作成された靴でも”癖”があるのかもしれない。
まして私の3足はデザインの違いもあるから余計に”癖”という違いがでているのかも、とも思う。
これから履き込んで行った時に、違いの幅が狭くなって似たような履き心地になっていくのか、平行線のままなのか、楽しみな所だ。

前回つま先修理から返ってきた時に、左足のつま先反り上がりが気になったが、シューツリーを入れていても、あまり変化は感じられない。
他の靴を見てみても、左足は右足に比べて反り上がっているので、私の歩き癖なのだろう。
インバネスやこの01DRの左足を観察すると、右足に比べてアウトソールの先端に近い部分(丁度ゴムアテされた部分)から反り上がっている感じだ。
歩行時の足の蹴り出しが右足と左足で違い、左足はより小指側に重心が掛かりながら蹴り出しているのだろうと思う。

歩き方を意識してみると共に、他の靴と比較しながら検証してみたいと思う。

■02DR


購入して8ヵ月、履きおろして7ヶ月が経過した。
この靴と03DRは同時に購入し、2足とも購入後一か月間は履き下さずに週一のメンテナンスを繰り返して、その後に履き下した。
以前に購入したインバネス、01DRで皺が深く入った部分があったので、皺が深く入らないように油分をしっかり入れて柔らかくし、少しずつ手で靴を曲げながら、深い皺が入らないようにとソールの返りと皺に気を使って履きおろした靴だった。

結果はよくわからない。
多少良かったのかもしれないと思う程度で、成功したと言えるかどうか難しい所だ。
左足内側キャップ近くに深い皺が刻まれる傾向が強い私の靴の中では、その部分に深い皺が入っていないので、その意味では成功か。
皺自体は相対的に細かく入っているように思う。
ただ、01DR等と比べてみて、皺の入り方にそれほど大きな違いはないように思う。

そんな風に気を使って履きおろしたこの靴だったが、履きおろし初日にゲリラ豪雨に降られて意気消沈した記憶がある。
革底って滑るんだと実感したのもその時。
地下鉄の改札でどうにもグリップしない靴底に閉口しながら終電になんとか間に合ったのは苦い思い出。
事前に多少クリームを入れていたせいか、大雨にやられても甲革には大きなダメージはなかったようで、私の感覚では美しい状態を保っているように見える。

この靴は同じ木型3足の中で最もタイトに感じる靴。インバネス程のタイト感ではないが、ボールガースがいまだにきついと感じるし、指先の自由な感覚も希薄。
履き込んでどのように変化していくか、またレポートしたい。



さて、先週、今週とクリーム入れないメンテで完了。
革の状態は悪そうには見えないが、必要と感じるのはいつなのか、どのような状態になったら必要と感じるのか、ちょっとソワソワ。
乾燥したこの時期にわざわざ油分を減らすことが、革のダメージに繋がらなければ良いのだがと不安な心持ち。

靴へクリームを入れるタイミングを皆さんはどのように判断されていますか?





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