2016年1月31日日曜日

靴丸洗い ~31ER②~


先日の大雪と強い雨の中、登板させたのがこの31ER②。

靴は積もった雪に埋もれ、強い雨に打たれ、雪と水とが混じった水溜り等に何度も浸された。
スベリ易く、長靴が最適と思えるような環境の中、かなりびしょ濡れになってしまった。
台風等の大雨よりも水に直接さらされる悪条件だったが、今回も靴内への水の浸入はなかった。
雨の日はやっぱり頼りになる。



帰宅後、アッパーの水滴をティッシュに吸わせていたら、


『ゲッ、ひどい・・・』
クリームがダマになって剥がれている。

数日乾燥させた後に、靴の表面を見てみると、



クリームが部分的に剥がれ落ちたような状態になっている。
写真ではわかりずらいが、クリームが表面に膜をはり、その膜が残っている部分は輝き、剥がれた部分は白くぼやけた感じになっている。

履きおろし後の週一メンテで2ヶ月間クリームを入れていたが、濡れ雑巾での水拭きではクリームを落とせていなかったのだろう。

この靴に積もっているクリームを落とす必要がある。
ステインリムーバーで落とすことも考えたが、ティッシュで軽く拭っただけであの状態である。
大量の布と時間が必要になりそうに思えたことと、リムーバーの革への影響を考えて丸洗いして表面をリセットさせることにした。
今回、雨水、泥水、雪などかなりひどい環境にさらしたので、革が吸い込んだであろう泥汚れその他を落とすにも良いだろう。



年末に33ERを洗ったので多少は勝手がわかっている。
洗い方はほぼ前回同様。

・靴全体をブラッシング(埃落とし)
・靴紐外してシャワーで全体を流す

大雨にやられた時などは、ガラス革に分類されると思われるこのソフトステアも表面がボコボコしてくる。
今回はクリーム厚塗り状態だからより顕著に出ているのかもとも思うが、履きおろし間もない33ERでもなったことがある。
趣の異なるガラス革を使っているJH15ではこのような状態になったことがないが、表面の樹脂の種類や厚さで違いがあるのかもしれない。
このボコボコしてくる様子を見ると、このソフトステアはより銀付き革に近い表面特性をもっていそうな気がして、デリケートクリームやシュークリームが浸透すると思えて、せっせと塗ってしまっている。


・42度のお湯に一時間ほど浸す

踵の赤いポンプ。梅干しみたいで恰好悪いなぁ。見慣れてきたけど、やっぱり好きになれない。
(じゃぁ、買うなよ…)

・バケツから出して洗う


やっぱり33ERの時と同様にお湯が濁る。
2年以上経過した靴と4ヶ月の靴で濁り方にそれ程の差はないように思える。


今回はクリームを落とすのが目的でもあるので、風呂場にあったボディーソープを手にとって少し念入りに表面をあらう。内部もさらっと洗う。
浸け置きしたからか、キャップのボコボコはもうない。全体的にふくれたのかな。

・よく濯ぎ、再びバケツに浸す


・一時間ほど浸した後に取り出して濯ぐ


やはり2度目の浸け置きでもお湯が濁る。
洗剤成分は染み出しただろうか。

・タオルで水分を拭き取る。
表面は押し付けてタオルに吸わせる感じ。内部も外側から押し付けて水分を染み出せてタオルに吸わせる。
タオルで拭き取った後の状態




スッピンに戻ったようだ。
深い皺が痛々しい。

・靴内部にキッチンペーパーを詰めて乾かす。

外が曇っているので今回は最初は外で乾燥させてみる。

・2時間ほどしたらキッチンペーパーを取り換えるついでにデリケートクリームを軽く入れる


デリケートクリームを極薄くいれたら


靴表面も内部も濡れている感じが強いが少しデリケートクリームを入れることで革が固くなるのを防げればと思う。気休めかもしれないが、やらないで後悔するよりは良い。
皺の状態を見ると、やっぱりツリー入れて乾かしたいなぁ。

このあとツリーを抜いて、キッチンペーパーをまた詰めて乾燥。

・2時間ほどしたら再びキッチンペーパーを取り出す。
 以降はキッチンペーパーは詰めずに、時折ツリーを入れたりしながら乾燥させていく。

丸一日ベランダで乾燥させた状態

表面はほぼ乾き、内側の甲の部分から先に湿り気がまだ残った状態。
表面は固くならずしなやかな状態を維持しているようなので、クリームは入れずにおく。

ここからは基本ツリーを入れた状態にして、時折ツリーを外して乾燥させていくことにする。

一週間後の状態

靴の内部も湿り気はない状態になった
ここからデリケートクリームを入れようと考えていたが、ブラッシングしていたら気になる所がところどころに、、、、


蝋分かクリームかわからないが、部分的に表面に残っているところがあったので、油分補給も兼ねてレダーオイルで綺麗にすることにした。


綺麗になった。
丸洗いしなくても、レダーオイルで綺麗にできたかもしれない。

この後、全体にクリームを極薄く塗る。






今回の大雪のお蔭で、靴にクリームが積もっていたことが理解できて良かった。
これからはメンテ方針を変更して、同じようなことが起きないようにしていこうと思う。

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