先日、古い履きおろし前の2235NAを購入した。
手持ちの2236NAと違いを感じる部分を記録しておこうかと。
まずは靴の紹介。
フルブローグ(賑やかな方)の靴が2235NA。
靴底に日本製靴製とシールがあったので、1990年以前に製造された靴。使われているロゴから1980年代終盤から1990年に掛けて製造されたのではないかと推測。リーガルさんにも確認したけれど特定不能。
踵のロゴだけブーツにREGALの文字が入ったロゴが使われているのと、履きおろし前の靴で新品購入より安価だったので、予定外で購入。メンテナンスを終わってまだ履きおろしてはいない。
プレーントウ(シンプルな方)の靴が2236NA。
昨年12月に中古で購入した靴。
こちらは少し履いたのだろうという程度状態で入手。以降半年以上週一以上のペースで履き続けている。
この靴は内部の印字から2000年製造の18年前に造られた靴。リーガルさんが確認してくれた。
二つの靴で10年程度の製造年の違いがある。
1972年の発売から約20年後に製造された靴と約30年後に製造された靴でどんな違いがあるか比べてみる。
まず気付いた違いはこれ。
ライニングの色が随分違う。
製造年の古い左側の2235は茶の色味が強く、製造年の新しい右側の2236は黄色味が強い。
次も靴内部でこれ。
ライニングの厚さ。
茶の色味が濃い2235の方が肉厚なライニングを使っているようだ。
内側でもう一つ、これはかなりマニアックな違い。
一見、どちらも同じ、現在も使われている旧ロゴに見えるけれど、この二つは同じではない。
一番わかりやすいのはImperialの”i”の文字の位置。
上の2235はブーツのほぼセンターの上、下の2236はブーツの踵側ラインの上。
また印刷(?)自体も2235の方が全体的に目が粗く線が太い印象。
こういう細々した特徴と違いから年代特定できないかと色々調べているけれど、かなり絶望的。リーガルさんですら年代特定できないので正解がわからないのがネック。
次はアウトソール。
表底の出し抜い糸の溝の処理が違う。
右の溝がはっきりしているのが2236。左の2235はメスチャネル(?)みたいな感じ。
踏まずのRが違うように見えるけれど、これは個体差かも。
最後に踵部分。これは製造年代の違いというよりもプレーントウとロングウィングチップのデザイン違いに由来するものかと。
2235の方が踵や内踝側の造形の高さがあるようだ。ヒール土台の高さは一緒。
2236は履き下ろしてソールが消耗しているので、不公平かな。
ソールの減り具合の高さへの影響の目安はこのくらい。
低い右側が2236。
違うと言えるのはここまで。
ここからはそれほど違わなかった部分。
ストームウエルトの処理が2235の方が下に潜り込むように処理されていて綺麗かな。
個体差かも。
出し抜い糸のピッチはどちらも同じ”約3センチで8ピッチ”。
古くから広告(2235/2236に限らず)でも謳われている出し抜いのピッチは変わっていないようだ。
型押し革の比較。
2236は左右で質感が異なるのだが、シボ感が強い方の左足で比較。
2236の方が表面の樹脂感が強いかな。2235のトウは毛穴も判別できるけれど、2236のトウは強く引っ張られているのだろうけど、毛穴は見えない。(シボの薄い右足は良く見える。)バンプ部分は似たような質感か。
このキップの型押し革になる前のニッピの八方揉み革がどんな革だったのか知りたい。
誰か見分け方とか特徴をご存知でしたら教えてください。画像で見ても違いが良くわからない。
気付いた違いは今の所このくらい。あとは2235のコットンライニングに”5A”とプリントがあったことくらいだろうか。
私の2236から約20年経過した現在販売中の2235/2236も比べてみたい。
いずれ購入できたら比較しよう。
それにしてもこの靴達は、よく言われる”重厚さ”だけでは言い表せない、迫力というか風格というか、”雰囲気”を持っている。
私が気に入っているからそう感じているだけかも知れないけれど、このインペリアルグレードならどこへ履いていっても恥ずかしくないなと。
履き続けてまた何か気付いたら、追記していこうと思う。
年代違いでの比較、面白いですね。
返信削除参考までに、2235が80年代後半から90年製造と思われるのはどうしてか教えてください。
ブログの更新楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
削除製造年代推測の根拠は(確か)88年の広告で旧旧ロゴの2235が使われているからです。
広告の靴なので実際の販売品も同様だったかは多少怪しいですが。
これからも宜しくお願いします。