2015年11月17日火曜日

下町ロケット2 ガウディ計画  池井戸潤

下町ロケットの続編を読了。

ストーリーは読んで頂くとして、人間と人間模様に焦点をあてたこの作者の作品はとても惹き付けられる。

一つの組織の中でも異なる考え、価値観が渦巻き、地位や名誉や金といったものに目がくらみ本来の目的を見失っている人々がいる一方、王道ともいえるような地に足のついた生き方を貫く人たち。小説の中だからこそハッピーエンドを信じて読み進むことができるが、いざ自分が窮地に陥ったらはたして折れないで踏ん張れるのか、自信がない。

勧善懲悪的な要素も読んで楽しさを感じる一因かもしれない。人間、いや人生、いや生き方についての理想を貫いていく主人公たちに共感を覚える。悪役で登場する人物や組織があまりに典型的な悪役過ぎるきらいあるようにも思うが、読み物としては楽しい。ここ最近でこの人の本を都合6冊程読んだことになるが、池波正太郎の剣客商売などに通じるものを感じた。

本やで売っていたら、他の著書も読んでみよう。


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